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目的

強皮症病態へのマスト細胞の関与を明らかにする

方法

皮膚組織検体:

当科入院中に診断目的で施行された皮膚生検検体

  • 強皮症 (Systemic sclerosis; SSc)-54症例
  • 非強皮症 (non-SSc, 膠原病)-29症例
  • control (10症例):剖検、正中切開施行時の健常皮膚組織

マスト細胞同定・マスト細胞数計測方法:

toluidine blue staining、c-Kit immunostaining
NanoZoomer Digital Pathology (NDP)を用いて、標本面積当たりのマスト細胞数を計測(counts/mm2)

SSc 54症例の臨床的特徴

強皮症線維化皮膚では、膠原線維の増加した真皮層に多数のマスト細胞が存在し、脱顆粒していた

強皮症線維化皮膚には多数のマスト細胞を認めた

皮膚硬化進行に伴い真皮マスト細胞の増加を認めた

PAH合併症例では真皮マスト細胞の有意な増加を認めた

更に、驚くべきことにPAHの病勢に相関していた

弾性線維・膠原線維増加や内膜肥厚を伴うSSc-PAH肺組織所見

PAH性肺動脈周囲に多数のマスト細胞を認めた

強皮症線維化真皮マスト細胞はTGF-b1とPDGFを産生していた

SSc-PAH肺動脈周囲マスト細胞はTGF-b1とPDGFを産生していた